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"面白い"本に出会いました

久々に丸の内にあるジュンク堂に立ち寄って本棚を眺めていたところ、興味を引く本に出会いました。

『「面白い!」のつくり方』(CCCメディアハウス、岩下智)です!

最近、「デザイン思考」についてあれこれ考える機会が多いのですが、そんな折に「何か面白そうな本ないかな~」と本屋に立ち寄りました。

すると文字通り「面白い」について書いてある本が目に入り、思わず購入。

中身を読んでみて、「これは久々に良本だ!」と、ブログに書くことを決めました。

この本の面白いところは、「面白さ」の正体を"言葉の意味"と"豊富な身近な事例"からトコトン突き詰め、2つの軸と4つのジャンルに分類したこと。

あくまで、"主体(感じ取る人)をコントロールする"のではなく、"客体の正体(面白いとは何なのか)を明らかにする"姿勢に徹しています。

人が「面白い」と感じるのは、人それぞれの趣向に依るところが大きいので、人の感じ方をコントロールすることはできません。

そんな中で「面白い」を作り出すためには、客体である品物やサービス、体験などの位置を変えていく必要があります。

赤っぽい色のものを実際に「赤」と認識するかどうかは、見る人の感性によります。

いくら「赤だ!」と言ったところで、見ている人にとってそれが赤として認識されることはありません。

提供した人が、これを赤と見てほしいのであれば、明るさを変えるなり、彩度を変えるなり、ものを変えていく(調整していく)必要があります。

客体を変えるとはこういうことです。

この本では、4つのジャンルそれぞれに身近な事例を充て王道を理解し、これを"ちょっとズラす"ことでオリジナリティを出す手法で、科学的に「面白い」をつくることを目指しています。

4つのジャンルはそれぞれ、言葉の成り立ちから「Funny(笑える)」、「Interesting(趣がある)」、「共感」、「差別」です。この4ジャンルに、世の中にある面白いもの(「連想」、「シュール」、「じわじわくる」など)をマッピングし、その正体を可視化しています。

そして可視化したあと、ずらし方(オリジナリティの出し方)を解説しています。

読んでみて、「(筆者の岩下さんは)本当に抽象化が上手い人だなぁ」と感嘆しました。

この人が「面白い」と感じたのは、それぞれ1つずつの経験(品物やサービス、体験などの複合体)で唯一無二の"具体的"なものであるはずなのに、そこに共通項を見つけ、共感できる形で区分けしています。

これは、とても高度な抽象化ができなければ、不可能なはずです。

先日、『具体と抽象』(細谷功)という本の中で、「数字は抽象化の産物である」という考えに触れました。

「数字=具体的」と信じて疑わなかった自分としては、まさに目から鱗の一案でしたが、抽象化の重要性を改めて感じた時間になりました。

また、本のタイトルとは少し観点がズレるかもしれませんが、私がこの本と筆者の岩下さんの素晴らしいと感じたところは、言葉選びが秀逸なところです。著書の中でも触れていますが、言語化することの重要性や、言葉の定義など、言葉と真剣に向き合い意味を考えた上で使っていることが、非常によく伝わってきました。お会いしたことはないですが、きっと話も面白く、聞きやすいのでしょう。

商品開発やサービス開始、広告作成に携わる方だけでなく、全ての方に一読をお勧めします!

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